第二期振り返り

2025.02.28 | SOSUKE HIRAYAMA
第二期振り返り

こんにちは、アトツギ代表の平山です。早いもので2024年が終わり、アトツギ社としての活動も第二期が締まった形となります。

前回の振り返りの際に「二期目からは主体的に事業を興すということも組み合わせてやっていきたい」ということを書いていましたが、第二期については、主に医療領域の新会社の立ち上げに取り組んできました。

2024年4月に株式会社メディカルアンドテクノロジーズ (以下メドテク社) という会社を設立し、前職であるメドレー社からの出資を受け、医療領域に対して新たなプロダクトを展開するための活動を本格的に開始しました。何もないところからのスタートということで、細かいことを含めてやるべきことは多くありましたが、2024年末時点において、オフィスを目黒に構え、外部パートナー企業や業務委託メンバー含めて、20名近くの方々に関わってもらいながらプロジェクトを推進しています。

まだ研究開発のフェーズではありますが、確実に仕込みを進める事ができており、2025年からはパイロット活用という形で実際の医療機関でご利用いただく予定となっています。


粛々と仕込みを進めてきた1年ではありましたが、メドテク社での取り組みを通じて、特に生成AIに関連して新たな気づきもありました。

2024年あたりから生成AI活用の動きが活発化してきていますが、実際の業務現場においても徐々に具体的な変化があらわれてきているように思います。メドテク社は立ち上げフェーズの会社であり、採用活動も積極的におこなっていますが、以前と比べると採用への欲求が限定的になっていると感じています。プロダクト、ビジネス、コーポレート、すべての領域において、生成AI活用による業務効率化と新規人員採用を比較した際に、生成AI活用というオプションを選択することが多くなってきます。

最近の風潮として、コンプライアンスの名のもとに組織の潔癖性がより強く求められていますが、加えて、サラリーマン化が進行した労働環境において、ホワイトカラーの業務が画一化し、その知的生産性も低下しているように感じます。その結果、新規採用のリスクがより目立つようになっていることが背景にあると思います。

メドテク社は医療従事者向けのサービスを提供しており、いわゆるエッセンシャルワーカー(ノンデスクワーカー)を支援するプロダクトを開発していますが、このような環境の変化の中で、エッセンシャルワーカーの重要性はさらに高まるのではないかと考えています。

これからのホワイトカラーの業務は、AIを高度に活用して一人当たりの生産性を向上させ、多数の技能に優れたエッセンシャルワーカーと協働していく、ということが求められるようになってくると思います。それを考えると、中途半端なホワイトカラーに存在意義がなくなる時代はすぐそこまできていると感じています。そしてそれは、よりひとに冷たい世界を助長するのかもしれません。


そのようなことを考えた2024年でしたが、2025年は、未来の働き方を想像しながら、医療業界のDX推進に向けてメドテク社としての活動をひとつひとつ推進させていこうと思います。


2025年2月28日
平山宗介